日本でテレワークや在宅勤務が広がらない理由。成果よりも会社に行くことが目的となっているから






最近ではテレワーク在宅勤務を採用している企業も少しずつ増えてきましたが、日本全国を見渡してみるとまだまだ少数派です。

ネット関連企業などは比較的テレワークと相性がいいですが、工場、店舗、現場作業などはそもそもテレワークは困難ですからね。

でも、工場はロボットを導入したり、店舗はセルフレジを導入したりして少しずつ無人化の流れもできつつあるので、本当に現場作業以外はテレワークが可能になる日が来るかもしれません。

そんな日が早く来てくれればいいのですが、この日本でテレワークが普通になる日が来るのでしょうか?

テレワークにはあと10年?日本人は仕事のスタイルを変えるのが苦手?

結論から言うと、日本ではあと10年はテレワークは広がらないと思います。

僕が以前勤めていた職場はフレックスタイム制が導入されていて、朝10時までに出勤すればいいことになっていました。

でも、その職場は朝9時から朝礼があったので、その時間までには出勤する必要がありました。制度だけ整えても、上司の意識が変わらないと何も変わらないんですよね。

最初に「あと10年」と書いたのは、そのような上司が定年退職していなくなるのが10年くらいかかるからです(笑)。

世代交代して、テレワークが当たり前の世代が上層部に来れば、自然とテレワークは広がると思います。

では、テレワークを採用しない会社は、どうしてテレワークを採用しないのでしょうか?

理由1:成果を出すことよりも会社に行くことが目的になっている

頑張ることは素晴らしいことですが、目の前のことに集中しすぎて周りが見えなくなると、いつの間にか「目的」と「手段」が入れ替わってしまう人がいます。

会社員であれば「目的」は成果を出して会社の利益に貢献することであり、「手段」は規則とモラルを守っていれば何でもいいはずです。

でも、何も考えていないと「目的」が会社に行くことになってしまい、何のために働いているのかわからなくなってしまうんです。

思考停止というやつですね。

大切なことは「目的」をしっかりと意識し、「手段」は柔軟性を持って対応ことです。

中にはテレワークを反対する人もいると思います。例えば、テレワークができない現場作業の人などです。

でも、全体を見渡してテレワークを採用することで会社の利益になるのであれば、最終的にはテレワークを反対している人の利益(給料のアップや雇用の確保)にもつながります。。

一部の反対意見に惑わされるのではなく、大局観をもって判断することが大切です。

大局観が大切な理由

よくニュースで、「○○に対して反対意見が寄せられたので、○○を中止することにしました。」という報道があります。

でも、よく考えると賛成している人はほとんど意見しないんですよね。

たった一件の反対意見のために、素晴らしい取組みが中止になってしまうことが多々あります(素晴らしい取組みほど注目を集めるので、反対意見が湧いてくる)。

大局観と信念を持って物事を進めることが大切です。

理由2:テレワーク環境への投資は費用対効果の算出が難しい

テレワークを行うには社員一人ひとりにそこそこのスペックのノートパソコンを支給する必要があります。

そして、ネットワーク接続などの環境整備も必要です。例えば、VPN(仮想専用線)による通信の暗号化、テレビ会議システムなどです。

従業員が数百人ともなると対応するための専門部署を設けたり、セキュリティ対策などの環境整備にも投資が必要です。

でも、テレワークを行うことのメリット(費用対効果)を明確に示すことが難しいので、経営者がよほど意思をもってテレワーク化を推し進めない限りなかなか進まないんですよね。

あるいは、法令などの外圧がないと。

ネットワーク環境への投資は短期的に見ると回収可能かわからないですが、長期的に見るとリスク管理という面で大切な投資というのがわかります。

テレワークできる環境を整えておくことによって、自然災害や感染症の拡大のように会社に出勤できなくなるような事態に陥っても仕事することができます。

また、家庭の都合でちょっと会社に行けない時でも、テレワークができれば空いた時間で仕事することができます。

このような柔軟な働き方ができることで、優秀な人材が会社に来てくれる機会も増え、結果的に会社の利益に貢献してくれます。

ここまでを考えて、テレワーク環境を整えられるかが経営者の手腕が問われるところです。

僕はテレワークを活用して効率よく仕事をしています

今の僕の会社ではテレワーク環境が整っています。もちろん会社に行って仕事もしますが、週に一回くらいはテレワークで自宅で仕事をしています。

自宅だとBGMをかけて美味しいコーヒーを飲みながら仕事ができ、しかも誰かに途中で仕事を中断させられることもないので仕事がとてもはかどります。

会議などもテレビ会議で十分ですし、連絡事項の伝達は電子メールやチャットで十分です。

正直なところ、デスクワーク、会議、事務手続きであれば会社に行かなくても家で全部できてしまいます。

また、テレワークすると通勤時間がなくなるので、仕事が終わったらそのまま遊びに行けるというのもメリットです。

ライブに行ったりプロ野球を見に行ったり、あるいはスキルアップのために勉強したりと時間を有意義に使えるので、会社員という生き方が楽しいです。

理由3:経営者が変化についていけず、テレワークを採用に消極的

変化しないということはぬるま湯に浸かっているようで、とても居心地の良いものです。

でも、世の中が着実に前に進んでいるのに、自分だけぬるま湯に浸かって変化しないでいると、気付いた時には茹でガエル状態になってしまいます。

そして、人というのは年をとると変化したくなくなるものです。変化をするということは、今までの自分の生き方、やり方を否定されるように感じるからです。

そんな人が経営者や上層部にいると、新しい取り組みをなかなか採用してくれません。

一方で、時代の変化を読むのがうまい経営者というのは、自ら常に変化して時代の流れに対応していきます。

テレワークを採用している会社というのは、時代の変化をうまく読んでいるのかもしれませんね。

もし、就職活動や転職活動で面接を受ける機会があれば、「御社はテレワークや在宅勤務の制度はありますか?」と聞いてみると面白いかもしれませんよ。

結論(まとめ)

最初にも書きましたが、日本でテレワークや在宅勤務が一般的になるにはあと10年はかかると思います。

「木を見て森を見ず」という言葉があるのように、物事の一端だけを見て判断してしまい、全体を俯瞰することが苦手な人が多いのかもしれません。

あと、「自分はテレワークができないのに、あの人はテレワークができてずるい」などのように、個人の感情で物事を捉えてしまう人もいるので厄介ですね。

別にその人が損しているわけではないからどうでもいいのですが、他人が得をするのが許せない人もいますからね。

そんな心の狭い人にはなりたくないですね。

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