最近ではSIMフリースマホも一般的になってきたので、海外でも現地でプリペイドSIMを購入してスマホが使えるようになってきました。現地のWi-Fiだけでは使える場所が限られますし、モバイルWi-Fiを借りるよりも安く済みます。
でも、台湾の通信会社ってよくわからないし、自分のSIMフリースマホで使えるかどうか不安ですよね。ここでは、台湾でプリペイドSIMを購入する時のポイントを紹介したいと思います。
プリペイドSIMはどこで購入できるの?
台湾への旅行者がプリペイドSIMを購入するには空港で購入するのが簡単です。桃園国際空港や高雄国際空港などには入国ゲードを出たフロアに「電信服務(Telecommunication service)」という案内があり、そこに通信会社が何社か並んでいます。
例えば、中華電信、台湾大哥大(台湾モバイル)、台湾之星などです。これらの窓口で簡単に買うことができます。
プリペイドSIMの購入に必要なもの
プリペイドSIMを購入するのに必要なものは以下の3つです。
- SIMフリースマートフォン
- パスポート
- 台湾のお金
プリペイドSIM料金プラン
プリペイドSIMの料金プランは「データ通信の利用日数」と「通話可能金額」で決まります。下の写真は台湾最大手の中華電信の料金プランです(2017年8月現在)。
プランBは「5日間で300元(50元の通話料込)」、プランCは「5日間で500元(300元の通話料込)」です。台湾で電話をかけない方は通話料が少ないプランで大丈夫です。4泊5日までならプランB(約1,200円)がオススメです。
台湾の通信会社を選ぶポイント
日本でスマホを使う場合にはほとんど気にしませんが、3Gとか4G(LTE)などの言葉を聞いたことがある方もいると思います。これらは通信方式を表してます。3Gは第3世代、4Gは第4世代で、4Gの方が通信速度が速いのが特徴です。
ここから説明が少し難しくなりますが、大切なポイントなのでわかりやすく説明していきます。
スマホや携帯は電波で通信しますが、その電波にも種類があります。電波の周波数(バンド)です。プラチナバンドという言葉を聞いたことがある方もいると思いますが、プラチナバンドも周波数の一つの呼び名です(つながりやすい周波数帯のためプラチナバンドと言います)。
そして、通信会社を選ぶポイントはこの対応周波数になります。
実は通信会社に割り当てられている周波数は会社によって異なります。また、スマートフォンの種類によって対応している周波数が異なります。
つまり、通信会社の対応周波数とスマートフォンの対応周波数が一致していないと、せっかくプリペイドSIMを購入しても「通信できない!」「遅い周波数しか使えない!」という悲しい結果になってしまいます。
それでは、きちんと通信できるように「台湾の通信会社の対応周波数」と「スマートフォンの対応周波数(対応バンド)」を調べてみましょう。
台湾の通信会社の対応周波数は?
一例として、台湾で代表的な通信会社の中華電信と台湾大哥大(台湾モバイル)の周波数を見てみましょう。なお、カッコ内の数字はバンドです。周波数をバンド8とかに言い換えたような数字です。
中華電信 | 台湾大哥大 (台湾モバイル) |
|
---|---|---|
3G | 2,100MHz(1) | 2,100MHz(1) |
4G/LTE | 900MHz(8) 1,800MHz(3) 2,600MHz(7) |
700MHz(28) 1,800MHz(3) |
4G/LTEの周波数(900MHzと700MHz)が中華電信と台湾大哥大とで微妙に違いますね。ここはポイントなので頭に入れておきましょう。
ちなみに、電波というのは周波数が低いほど(数字が小さいほど)障害物に強いという性質があります。なので、1,800MHzの電波の方より700MHzや900MHzの電波の方が障害物に強いです。
スマホの対応周波数は?
さて、次にスマートフォンの対応周波数を見てみます。一例として僕が使っている富士通のarrows M03で説明します。先ほどの通信会社の対応周波数の表に並べて見ましょう。
なお、対応周波数は各スマホメーカー(ソニー、富士通、シャープなど)の製品ホームページの製品仕様、スペックなどで確認することができます。
中華電信 | 台湾大哥大 (台湾モバイル) |
富士通 arrows M03 |
|
---|---|---|---|
3G | 2,100MHz(1) | 2,100MHz(1) | 2,100MHz(1) 850MHz(5) 800MHz(6) 900MHz(8) 800MHz(19) |
4G/LTE | 900MHz(8) 1,800MHz(3) 2,600MHz(7) |
700MHz(28) 1,800MHz(3) |
2,100MHz(1) 1,800MHz(3) 900MHz(8) 800MHz(19) 800MHz(26) |
3G(通信速度が遅い規格)に関しては、arrows M03は2,100MHz(1) に対応しているので中華電信、台湾大哥大の両方で使えます。
一方、4G/LTE(通信速度が速い規格)に関しては、arrows M03は「中華電信の900MHz(8), 1,800MHz(3)」、「台湾大哥大の1,800MHz(3)」に対応していますが、台湾大哥大の700MHz(28)には対応していません。
700MHzというのは障害物に強い周波数帯なので、これに対応していないのは痛いですね。
ということで、arrows M03ではより多くの周波数に対応している中華電信にした方が良いということになります。
でも、台湾大哥大がダメかというと、1,800MHz(3)には対応しているので4G(LTE)で接続できるし、仮に電波が届かなくても3Gで接続できるので問題ないでしょう(3Gの方が通信速度は遅くなります)。
実際にプリペイドSIMの購入してみよう
プリペイドSIMの購入の仕方は簡単です。受付のお姉さんに「你好(ni hao)」とあいさつし、プランを指差しするだけです。身分証明書としてパスポートの提示を求められるので、準備しておきましょう。
スマホの電源を切ってお姉さんに渡せば設定までしてくれます。念のため、その場で通信できるか確認し、できない場合はお姉さんにやってもらいましょう。親切に対応してくれます。
もともと付いていた自分のSIMカードは、受け取ったら無くさないように気を付けましょう。
まとめ
今回、台湾でプリペイドSIMを購入する方法を紹介しましたが、旅行をする機会の多い方はこれを機にSIMフリースマホに変えてみるのもいいかもしれません。
その際、旅行する国の周波数に対応するスマホを購入すると、より快適にスマホを使うことができますよ!
コメント
台北には何度も行って、桃園空港でSIMカードを買っていました。そして、いつも通りパスポートともう一つ出してと言われたことがありました。日本の運転免許証を出すと売ってもらえました。
ブログのように店員さんが設定してくれて、取り出したSIMカードを、買ったSIMカードの台紙にテープで留めて、ここにあるよと念押しをしてくれたり、Wi-Fiをオフにしてネットにつながるのを一緒に確認してと言ってくれたり、いろんな店員さんがいました。