この記事では、スマホやモバイルバッテリーの急速充電するための充電器とモバイルバッテリーの最適な組合せをわかりやすく説明します。
スマホに付属している充電器は5W(5V、1A)程度の低出力のものが多く、スマホやモバイルバッテリーの充電には非常に時間がかかります。
一方、最新のスマホの中には急速充電に対応したものもあり、急速充電に対応した充電器やモバイルバッテリーを使用すれば従来の数倍のスピードで充電できます。
このような急速充電の代表的な規格として以下の二つがあります。
- USB Power Delivery(USB PD)
- Qualcomm®︎ Quick Charge
また、これら以外にも充電器メーカー独自の急速充電規格もあり、すべてを理解するのはなかなか難しいです。
今回この記事を書くにあたって、充電器とモバイルバッテリーに使われている急速充電の技術を調べたので、わかりやすく説明します。
これを読めば最も効率よくスマホやモバイルバッテリーを充電できる製品が明確になりますよ!
USB Power Deliveryとは?
USB Power Delivery(以下、USB PDと書く)はUSB Type-Cに対応した給電規格で、USB PDに対応している機器同士では最大100W(20V×5A)で 給電できます。
従来のUSB Type-Aの給電が5W(5V×1A)程度なので、USB PDの給電能力は圧倒的です。
ただし、100Wというのはあくまでも最大値であり、スマホやモバイルバッテリーの充電では10W〜30W程度の場合が多いです。
USB Power Delivery | |
---|---|
最大出力 | 100W |
出力電圧 | 5V〜20V |
接続ケーブル | USB Type-C |
USB PDに対応している急速充電器として、Anker PowerPort PD 2などがあります。
また、USB PDに対応してるモバイルバッテリーとして、Anker PowerCore 10000 PD Reduxなどがあります。
なお、USB Type-CケーブルにはUSB PDに対応しているものと非対応のものがあるので、USB PDで給電するためには対応したケーブルを使う必要があります。
これらのUSB PD対応製品を利用すればモバイルバッテリーを短時間で充電することができます。
さらに、スマホがUSB PDに対応していればスマホの充電も短時間で可能です。
Qualcomm®︎ Quick Chargeとは?
Quick ChargeはスマートフォンのCPUメーカーQualcommが開発した急速充電規格です。
Quick Charge 4.0以降ではUSB PDと互換性があります。
Quick Charge 2.0 | Quick Charge 3.0 | Quick Charge 4.0 (USB-PD互換) |
|
---|---|---|---|
最大出力 | 18W | 18W | 18W(QC動作時) 27W(PD動作時) |
出力電圧 | 5V/9V/12V | 3.6V〜20V | 3.6V〜20V(QC動作時) 5V/9V(PD動作時) |
接続ケーブル | USB Type-A | USB Type-A | USB Type-C |
Quick ChargeはQualcommが開発した規格なので、基本的にはQualcommのチップセットを採用している最新のスマホが対応しています。
Anker独自の急速充電技術PowerIQが最強!
PowerIQはAnker独自の急速充電技術で、各USBポートに接続された機器を自動的に検知し、その機器に適した最大のスピードで急速充電を行う技術です。
Ankerはモバイルバッテリーや急速充電器で有名なメーカーで、最も人気のあるメーカーの一つです。僕も愛用しています。
急速充電する技術は先ほど説明した
- USB Power Delivery(USB PD)
- Qualcomm®︎ Quick Charge
がありますが、接続機器がこれらの規格に対応していなくても、Anker独自のPowerIQテクノロジーにより急速充電が可能です。
また、PowerIQ 2.0、3.0はQuick Charge 3.0と互換性があり、PowerIQ 3.0はUSB PDと互換性があるため、PowerIQ 3.0に対応した充電器、モバイルバッテリーを使用すれば、難しいことは考えずに急速充電が可能になります。
PowerIQ | PowerIQ 2.0 | PowerIQ 3.0 | |
---|---|---|---|
最大出力 | 12W | 18W | 100W |
出力電圧 | 5V | 5V/9V/12V | ? |
接続ケーブル | USB Type-A | USB Type-A | USB Type-C |
互換性 | ー | Quick Charge 3.0 | USB PD Quick Charge 3.0 |
最新のPowerIQ 3.0に対応している急速充電器として、Anker PowerPort Atom III (Two Ports)などがあります。
また、PowerIQに対応してるモバイルバッテリーとして、Anker PowerCore Essential 20000などがあります。
これらの急速充電器、モバイルバッテリーを使えば、接続された機器を自動的に検知し、その機器に適した最大のスピードで急速充電できます。
結局、充電器とモバイルバッテリーはどれを選べばいいの?
さて、スマホやモバイルバッテリーを急速充電するためには、数多くある製品の中から結局どのモデルを選べばいいのでしょうか?
急速充電器はPowerIQ 3.0対応製品を選ぼう
PowerIQ 3.0は急速充電規格のUSB Power Delivery(USB PD)、Quick Charge 3.0の両方と互換性があるので、PowerIQ 3.0対応製品を選んでおけば何も考えずに急速充電できます。
僕の一番のおすすめはAnker PowerPort Atom III (Two Ports)です。
このモデルは
- PowerIQ 3.0に対応したUSB Type-C(出力)
- PowerIQ 2.0に対応したUSB Type-A(出力)
の二つの端子を備えているので、多くのスマホやモバイルバッテリーの急速充電に対応できます。
モバイルバッテリーはPowerIQ 2.0、USB PD対応製品を選ぼう
大容量のモバイルバッテリーはモバイルバッテリー自身を充電するのに非常に時間がかかります。
モバイルバッテリー自身を急速充電するために、入力がUSB PDに対応しているものを選びましょう。
また、出力がPowerIQ 2.0とUSB PDに対応していれば、多くのスマホを急速充電することができます。
僕の一番のおすすめはAnker PowerCore Essential 20000 PDです。
このモデルは
- PowerIQ 2.0に対応したUSB Type-A(入力、出力)
- USB PDに対応したUSB Type-C(入力、出力)
の二つの端子を備えており、多くのスマホの急速充電規格と高い互換性があります。
まとめ
充電器とモバイルバッテリーの急速充電の規格は日々進化しており、対応規格が数多く存在しています。
適切な組み合わせを選択しないと充電器とモバイルバッテリーの本来の性能を発揮することができないので、この記事を参考にして充電器とモバイルバッテリーを選んでいただければ幸いです。
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