【ペンプロッターを完全自作】必要な部品と組み立て方法を写真入りで丁寧に紹介します

【ペンプロッターを完全自作】必要な部品と組み立て方法を写真入りで丁寧に紹介します



この記事では、ゼロから自分でペンプロッターを制作する方法をご紹介します。

ペンプロッターとは画像データをもとにして、自動でお絵かきしてくれる描画ロボットのことです。

そのペンプロッターをArduinoとCNCシールドを使って知識ゼロの状態から自作したので、その制作過程を紹介します。

ペンプロッターはArduinoとCNCシールドを使いこなすための良い教材なので、参考にしていただければ幸いです。

なお、ArduinoでCNCシールドを使うためのGRBL導入を先に知りたい場合は、以下の記事をご覧ください。

僕が自作したペンプロッター

僕が自作したペンプロッターはこちらです。

大きさは幅36cm、奥行き36.5cm、高さ14cmです。配線はまだ乱雑な状態ですが、白と黒のモノトーンがかっこいいです。

実際にドラえもんの線画を取り込んで、自作したペンプロッターで描いてみました。

描画の最後にペンを持ち上げる処理を入れ忘れたので変な斜め線が入っていますが、自作したペンプロッターでここまで描けるのは感動ものです!

パラメータを調整すればもっときれいに描けると思いますが、現時点ではパラメータ未調整です。

ペンプロッター制作に必要な部品、材料

先ほど紹介したペンプロッターの部品、材料の一覧は以下の通りです。これを買えば僕が自作したペンプロッターと同じものが作れます。

部品の品名の後ろの数量は実際に使う数量で、括弧内は購入した数量です。

Arduino UNO(互換機) × 1個
CNCシールド V3.00 × 1個(2個入り)
A4988ステッピングモータドライバ × 2個(5個)
ジャンパーキャップ × 6個(100個入り)
サーボモーター × 1個(2個入り)
ステッピングモータ(42×38 17HS4401) × 2個
2040Tスリットアルミフレーム(300mm) × 1本
2020Tスリットアルミフレーム(300mm) × 1本(4本入り)
Tスロットナット(M4) × 6個(30個入り)
Tスロットナット(M5) × 4個(30個入り)
ボルトナットセット(M3、M4、M5) × 1セット(360本入り)
ボルトナットセット(M2) × 1セット(180本入り)
M5 30mmネジ(なべ型) × 5本
M5 35mmネジ(なべ型) × 4本
プーリーホイール × 7個(12個入り)
タイミングベルトプーリー × 2個(5個入り)
アルミスペーサー × 11個(10個入り×2)
タイミングベルト+プーリーホイール × 1セット
DC安定化電源 × 1台
リミットスイッチ × 1セット(35個入り)

その他の白い部品は3Dプリンタで制作しました。

僕が使っている3DプリンタはCrealityのEnder-3 S1です。

3DプリンタのデータはThingiverseの以下サイトからダウンロードしました。
https://www.thingiverse.com/thing:5149959

なお、2040Tスリットアルミフレームを両側から挟む部品のネジ穴の位置が合わなかったので、実際の部品のサイズに合うように3D CADを使って自分で作りました(3D CADソフトはFreeCADを使用)。

ペンプロッターの組み立て手順

ここからペンプロッターの組み立て手順を説明していきます。

左右の土台に2040Tスリットアルミフレームを固定します(M4*12mmのネジとM4*Tスロットナットを使用)。そして、左側にタイミングベルトプーリー(ギザギザ無し)を取り付けます(M5*30mmのネジをボルトで固定)。

右側の土台にM3*16mmのネジでステッピングモータを取り付け、ステッピングモータにプーリーホイール(ギザギザあり)を取り付けます。そして、2040Tスリットアルミフレームを一周するように両端のプーリーホイールにタイミングベルトを引っ掛けます。

タイミングベルトは固定治具の穴に通し、端部はギザギザ部を合わせるようにし長さ2cmくらいのところでテープで巻いて固定します(少しわかりずらいです)。

ここで、タイミングベルトの張り具合を調整します。最初はアルミフレームの内側で仮止めしておき、タイミングベルトを取り付けたら土台を外側に引っ張ってタイミングベルトにゆるみが無いようにします。

2040Tスリットアルミフレームを挟み込むように下側の部品を取り付けます。このとき、スペーサー/プーリーホイール/スペーサーを間に挟みます。M5*35mmのネジとナットで締め付けます。

このとき、部品がアルミフレーム上をスムーズに動くか確認しておきましょう。

2020Tスリットアルミフレームを2040Tスリットアルミフレームの部品に取り付けます。M5*12mmのネジとM5*Tスロットナットを使います。

先端にタイミングベルトプーリー(ギザギザ無し)を取り付けます。

反対側にステッピングモータとプーリーホイール(ギザギザあり)を取り付けます。

先ほどと同じように、2020Tスリットアルミフレームを一周するように両端のプーリーホイールにタイミングベルトを引っ掛けます。

タイミングベルトは固定治具の穴に通し、端部はギザギザ部を合わせるようにし長さ2cmくらいのところでテープで巻いて固定します。

2020Tスリットアルミフレームに部品を取り付けます。このとき、スペーサー/プーリーホイールを間に挟みます。M5*30mmのネジとナットで締め付けます。

ここで、タイミングベルトの張り具合を調整します。プーリーの取り付け治具を外側に引っ張ってタイミングベルトにゆるみが無いようにします。

このとき、部品がアルミフレーム上をスムーズに動くか確認しておきましょう。

サーボモーターを取り付けます。

ペンの固定治具を取り付けます。

サーボモーターとペンの固定治具でペンの上げ下げができるようになります。

ここで、CNCシールドにジャンパーピンを取り付けます。X軸の3か所とY軸の3か所です。そして、CNCシールドのX軸、Y軸のところにA4988モータドライバを装着します。

なお、A4988モータドライバは事前に電流値の制限をしておく必要があります。今回使用するステッピングモータの定格電流は1.5Aなので、以下の関連記事と同じ設定をすれば大丈夫です。

Arduinoを台座に取り付け、Arduinoの上にCNCシールドを装着します。

2つあるステッピングモータとCNCシールドを接続します。2040アルミプレームのステッピングモータがX軸、2020アルミフレームのステッピングモータがY軸です。

サーボモーターの配線をします。赤:5V、茶:GND、オレンジ:Z+(白)に接続します。

CNCシールドの電源を接続します。電源電圧は12V~36Vです。

僕はDC安定化電源を使いました(24V、4A設定)。ACアダプタでも大丈夫だと思いますが、24V、1Aだと電力不足でステッピングモータがスムーズに動きません。

最後にArduinoの台座を土台に固定し、ArduinoにUSBケーブルを挿してパソコンと接続すれば完成です。

なお、今回の土台にArduinoを取り付けると、USBケーブルとプーリーが干渉してArduinoにUSBケーブルが挿せません。

この部分は別途、3Dプリンタで制作する予定です。

ペンプロッターの組み立ては以下のYouTube動画を参考にしました。

今後の予定ですが、実はまだリミットスイッチを取り付けていないのでX軸、Y軸の両端にリミットスイッチを取り付ける予定です。

今のままだと台座が端まで移動したときにステッピングモータが停止せず「ガガガガッ」と大きな音が鳴り響き、ステッピングモータに大きな負荷がかかるためです。

リミットスイッチの動作確認までは終わっているので、取り付けが完了したらブログを更新する予定です。

まとめ

この記事ではペンプロッターを制作するのに必要な部品、材料と組み立て方法を紹介しました。

実際にArduinoで制御するためにはArduinoにGRBLというファームウェアを導入する必要があります。

GRBLの導入方法は以下の記事をご参照ください。

最後にペンプロッターの制作に必要な部品一覧を再掲しておきます。

Arduino UNO(互換機) × 1個
CNCシールド V3.00 × 1個(2個入り)
A4988ステッピングモータドライバ × 2個(5個)
ジャンパーキャップ × 6個(100個入り)
サーボモーター × 1個(2個入り)
ステッピングモータ(42×38 17HS4401) × 2個
2040Tスリットアルミフレーム(300mm) × 1本
2020Tスリットアルミフレーム(300mm) × 1本(4本入り)
Tスロットナット(M4) × 6個(30個入り)
Tスロットナット(M5) × 4個(30個入り)
ボルトナットセット(M3、M4、M5) × 1セット(360本入り)
ボルトナットセット(M2) × 1セット(180本入り)
M5 30mmネジ(なべ型) × 5本
M5 35mmネジ(なべ型) × 4本
プーリーホイール × 7個(12個入り)
タイミングベルトプーリー × 2個(5個入り)
アルミスペーサー × 11個(10個入り×2)
タイミングベルト+プーリーホイール × 1セット
DC安定化電源 × 1台
リミットスイッチ × 1セット(35個入り)

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